糖質制限ダイエットを実施する上で誰しも最初にぶつかるであろう「主食抜き」という問題。
ごはん(お米)やパン、麺類を食べる事が出来ない(量をかなり減らさなければいけない)なんて辛すぎて耐えられないんじゃないか…そう感じる人も多いと思います。
しかしそれ、実は非常に思い込みの強い印象だと思うんですよ。
自分自身がまさにそのパターンで、「米や麺類大好きな自分に糖質制限なんて無理」と思い込んでいた一人です。
しかし実行してみると、意外とそんな事もなかったんです。
ごはん大好き、麺類大好き人間だった自分
今ではすっかり糖質制限食に慣れて何のストレスもない生活を送っている自分ですが、そもそもは大の炭水化物(糖質)好き人間でした。
米を腹いっぱい食べるのが大好きなので好んで丼物を食べていましたし、一日一食に近いぐらいは何かしらの麺類を食べていました。
それ以外にも一時期はパンに凝って色々なお店を巡ったりもしていましたし、時には無性にお菓子が食べたくなってコーヒーのお供…というよりもお菓子のお供にコーヒーといった感じでパクパク食べていました。
そんな糖質大好きな自分が糖質制限ダイエットを始めたんですから、やはり当初は不安でした。
「米もパンも麺類も腹一杯食べれないなんて自分に我慢できるかな…」
最初はこんな不安が大きかったように記憶しています。
実践してみると、全然平気だった
実際に糖質制限食(自分の場合はやや緩めな糖質制限という事になりますが)を食べる生活を始めてみたのですが、そこで個人的には意外な感想を抱きました。
「全然平気じゃん」
これまで自分は米やパン、麺類といった糖質食品が大好きな人間だと自分で思っていましたが、それ以外の栄養素で満足できる食事を取る事が出来れば、思ったほど糖質に固執する理由がなかったのです。
これは自分でも意外な感想で、正直もっと「あぁ米を丼に大盛りで腹いっぱい食べたい」「麺類を腹いっぱい食べたい」といった欲求が出て来るものだと思っていたのですが、思いのほか全然平気でした。
糖質過剰摂取がむしろ苦痛に
さらに糖質制限に体が完全になれた頃からは、一度に大量の糖質を摂取すると体が拒絶反応をしめすのか、どうにもしっくりこない、過去に感じていた「糖質を腹一杯食べて満足」といった感想よりも、血糖値の上昇に起因する眠気などの生理反応の方が目立ってしまい、今では一定以上に糖質を摂取する事自体が嫌になっているほどです。
自分はお酒も好きで良く飲みます(糖質制限後は蒸留酒が増えましたが醸造酒もほどほどに飲みます)。
お酒は美味しいし気分もハイになって楽しいけど、飲み過ぎると気持ち悪くなってゲロゲロしちゃったり二日酔いになったり、ツライ思いをしたりもしますよね?
今の自分にとっては糖質も正にアルコール飲料のようなもので、「美味しいけど取り過ぎると気分が悪くなる」といった感想を実感を伴って認識しています。
かつては腹いっぱいになるまでドカ食べする事が至上の喜びだったはずが、今ではそんな事は余程否応ない理由でもない限りは望んで実行したいとは全く思いませんからね。
少しだけ美味しく食べる幸せ
糖質制限食といっても、自分は糖質をゼロにする事を志向しているわけではないので、一日一食ぐらいは少量の糖質食(おにぎりなど)を食べています。
その時に「米のありがたさ」を噛みしめているんです。
「米は美味しい」、この思いは糖質制限前と全く変わっていません。
他にもパンや麺類といった、かつては主食としてお腹いっぱい食べていた食品を少量だけ食べていると、それぞれやはり美味しいなと感じます。
しかしだからといって、再びドカ食いしたいとは思いません。
先ほども話したように、糖質を過剰に摂取する事に対しては体が嫌がりますからね。
だからこそ、限られた量の美味しい糖質をじっくり味わえるのが幸せなんです。
満腹感による満足感は糖質以外でも得られる
糖質制限を始めて気が付いたのは、かつての自分は糖質が好きだったという以上に「美味しいものを腹いっぱい食べて満足感を味わうのが好き」だったという事です。
糖質制限ダイエットは糖質に気を付けてさえいれば他の栄養素に関しては節制しなくて良い点が大きなメリットですから、たんぱく質や脂質が豊富な料理でお腹を満たす分には全く問題ありません。
これまでは単に「最も安価で最も手に入りやすい食品が炭水化物だったから、それで満腹感を得る事に幸福を感じていた」という事だったんですね。
自分がかつて抱いていた「ごはん大好き」「麺類大好き」といった感情の中にも、「それらで腹を満たした時の充足感」が多分に含まれていたのは間違いないでしょう。
糖質制限を実施することで、糖質以外の食品であってもそういった満足感は得られるのだという事を実感しています。
自分が思っているほど糖質(炭水化物)大好きではない可能性
ここまで語って来たように、多くの人が抱いている糖質(炭水化物)への好意的な感情には、その美味しさという点以外でも「より安価かつ手軽に空腹を満たせる食品」という側面が大きく関わっているように思います。
ごく一般的な日本の家庭に育っていたら、主食を軸にした食生活となっているのが普通でしょう。
そういった環境では普通、タンパク質や脂質、その他栄養の豊富な食品(肉や魚、野菜など)をオカズにしつつ、糖質メインの主食(米など)でお腹を満たす食生活がほとんどです。
「もっと食べたいな」…と思った時に「おかわり」するのもやはり主食である事が多いですよね。
だから主食(糖質)=お腹いっぱい食べられる=満腹感による充足=大好き
といった印象に繋がっている場合も多いのではないでしょうか。
糖質制限を始めたら、是非とも糖質以外の食品で心地よい満腹感を感じるまでたっぷり食べてみて下さい。
「やっぱり米がないと寂しい」…といった感想は、満腹感を演出していたのが往々にして米だったからそう感じているのかも知れませんよ?