これからのダイエット食品は低糖質(糖質オフ)&高カロリーが売れる!【糖質制限ダイエットとカロリー不足】

ステーキ

糖質制限ダイエットをしていると当然、糖質オフの食品を求める事になります。

しかしそんな糖質オフ商品にも多くの場合で残念な所が存在しています。

それは、糖質オフの食品は同時にカロリーオフである事も多いという事。

糖質&カロリーオフ

色々な糖質オフ食品を見ていると、高確率で一緒にカロリーオフをアピールしています。

なぜそういった事になるのかと言えば、理由は様々だと思いますが主に次の二点でしょう。

  • 糖質オフにした結果、カロリーも減った
  • 糖質オフとカロリーオフの両需要を取り込みたい

例えばこんにゃくなどを主成分に据えた場合、糖質が減ったのと同時にカロリーも減ってしまうケースが想定されます。こういった場合は当然の成り行きですから仕方ありません。

対してセールス的な意味合いの強い糖質オフとカロリーオフを両立させた商品に関しては、個人的にはやめて頂きたいと感じています。

どうして糖質オフでありカロリーオフである事を嫌がるのかと言えば…

糖質制限ダイエットはカロリー不足になると困る

糖質制限ダイエットを行って体調を崩す人が最もやってしまいがちな失敗例は、「糖質制限のつもりが結果的にカロリー制限になってしまっている」という状況です。

糖質制限ダイエットとはつまり、糖質を減らした分はタンパク質と脂質を増やす事で摂取エネルギーを減らすことなく行うダイエット法です。

だからこそカロリー制限のような空腹に耐えるスタンスではなく、お腹一杯食べているのに痩せられる…というのが人気の理由ですよね。

しかしそのためには、しっかりと糖質以外からエネルギーを摂取する必要があるのです。

これまでの食事から糖質分を差し引いただけでは、エネルギー不足によって様々な健康不調が発生する可能性もありますからね。

特に小食な人ほどこの問題に直面しやすいかも知れません。

これまでは糖質の摂取で自然と取れていたエネルギーが丸々(あるいは大部分)無くなるわけですから、それを補う必要があるんです。

にも拘わらず、糖質オフ系の食品の中には糖質と一緒にカロリーまでオフしてしまっているものが散見されるのが現状なので、そういった食品に頼っていると知らぬうちにカロリー不足な状況を作り出しやすいのではないでしょうか。

よく女性の方が男性と比べて糖質制限ダイエットに苦労しやすいという話を聞きますが、その理由の一つはこういった摂取カロリー不足による体調不良を起こしやすい事が要因となっているのかも知れませんね。

いまだ根強いカロリー信仰

とは言え売り手側がカロリーオフをうたいたくなる気持ちも分かります。

今でこそようやく太る原因は糖質の摂取にあるという事が一般的に浸透し始めていますが、それでもまだまだ「カロリーを沢山取ると太る」と思っている人も多いのが現実ですからね。

太るか太らないかというのは摂取した栄養素が体の中に吸収されて、そのうちの何%が脂肪として体に蓄積するか次第であり、そこにカロリーという単位は意味を持ちません。

しかしカロリーが不足すると…というか、実際にはカロリーという単位で考える必要があるのかどうかすら曖昧(現状の栄養学では良くわかっていない)なのですが、摂取する食品が不足すると体の中でエネルギーが不足してしまうのは確かな事です。

ですからカロリーというのは言って見れば「とりあえずこれぐらいは摂取しておいた方が良い」という、どちらかと言えば下限値を見定めるために使うべき指標であると思われます。

ちなみにカロリーの取り過ぎが体に悪いのか否かという点に関しては専門家の中でも意見の分かれる所であるようですから、我々としてとりあえず一日の推定消費カロリーとして提示されている数値を参考にしつつ、おおよそそれぐらいの量は摂取する事を心掛けて行きたいものですね。

一日の推定エネルギー必要量は厚生労働省が公開している数値を一応は参考としておくと良いでしょう。

推定エネルギー必要量

© Ministry of Health, Labour and Welfare, All Rights reserved.

身体活動レベル別

© Ministry of Health, Labour and Welfare, All Rights reserved.

身体活動レベル(普段どれぐらい体を動かす生活をしているか)によって推定エネルギー必要量が変わるので、自分に当てはまると思う数値を参考としてください。

糖質制限者にとってはカロリー減よりカロリー増が嬉しい

糖質制限を行う人にとってはカロリーは減らされるよりもむしろ増やしてもらった方が嬉しいものなのです。

ですから今後売れるダイエット食品の特徴は、「低糖質&高カロリー」という組み合わせに変化して行く可能性が高いでしょう。

今はまだカロリー=太るという認識が一般的に蔓延している状況なので「低糖質&低カロリー」食品の方が圧倒的に多い状況ですが、あと数年もすれば形成がガラッと変わっているのは間違いないんじゃないでしょうか。

今現在も糖質制限ダイエットの本質をしっかり認識している消費者は「低糖質&高カロリー」な食品を求めていると思いますから、いち早くそのニーズに応える事こそダイエット食品業界で存在感を示す一番の近道ではないでしょうか。

さらに言えば、もし糖質&カロリーオフというキャッチコピーのためにカロリーまで無理に下げてしまっている、あるいはカロリーが高くなるような食品を開発できないという状況があるとすれば、食品のカロリー制限が解かれることでより美味しい低糖質な食品が増えてくれるのでは?という点にも期待しています。

糖質オフで高カロリー、さらに美味しい!」そんなダイエット食が早く一般的になってくれる事を期待しています。